洋型仏壇(家具調仏壇/新型仏壇)について

洋型仏壇(家具調仏壇/新型仏壇)について

家具調仏壇 ここ十年程前から、「家具調仏壇」とか「新型仏壇」などと言われる仏壇が作られるようになりました。
現在のマンションや、建て売り住宅は大半が洋間で、特に最近は一家団らんの間として、リビングルームを広くする傾向があります。
 そのようなライフスタイルの変化に合わせて、洋家具との違和感が無く、内部も簡素な仏壇が求められるようになりました。

仏壇の歴史は華麗な塗仏壇に始まり、その形を継承したのが唐木仏壇ですが、唐木仏壇は、紫檀や黒檀などの唐木細工を得意とした、指物師によって造られた結果、紫檀・黒檀・鉄刀木(タガヤサン)などの高価な銘木が用いられるのが一般的になり、洋間ならず和室にも違和感のある仏壇が造られていました。
 因みに外の家具や建具などには床柱などを除くと、黒檀や紫檀などの「銘木」は全く用いられていません。
桑や屋久杉も銘木で、仏壇以外には殆ど用いられていません。
銘木にばかりこだわっているのは仏壇業界だけです。
挙げ句の果てには「貼り物」や「印刷物」が出回ったり、パオロッサを「紫檀」と呼ぶような事態まで起こしています。
 仏壇のメーカーや仏壇店が「銘木」と言う「呪縛」から逃れる事が出来なかったからです。
従って、今後は銘木にとらわれず、洋間に置いても違和感のない仏壇がもっと開発されるでしょう。現在はまだ試行錯誤の時代です。

洋型仏壇は、嫁入り道具の必需品だった、箪笥、洋服箪笥、鏡台などが、建築に組み込まれるようになって、販売先を失った業者がデザインし制作した物で、凡そ仏壇としての機能を無視した物が多く、目新しさを追っている傾向があります。
 例えば、在来の仏壇で、畳の上に置くタイプの物は、座布団に正座してお詣りするのに丁度良い高さになるよう考慮して造られています。
内部もご本尊や位牌、その他の仏具の配置を考慮して造られていますが、現在の家具調仏壇と呼ばれる類の物は、この辺の視点が欠けています。
例えば、台の高さが中途半端で、椅子に腰掛けて礼拝するのか、正座して礼拝するのか解らない物があったり、内部の造作や道具類も奇を衒った物ばかりです。
 日本の家具デザイナーの決定的な欠点は、家具を長期間使用する耐久消費財として考えていない事です。
建物でもヨーロッパでは百年は十分使用に耐える物を造りますので、当然、家具も堅牢で飽きの来ない物が長く愛用されています。
特にスウェーデンなど北欧の家具はしっかり出来ています。
戦前は日本の住宅もそうでした。
戦後のプレハブ住宅やマンションは、三十年前後持てばよい。と言う軽薄な住宅が多くなるにつれ、家具も目新しさだけに明け暮れた時代がありました。

仏壇は高価な品物であると同時に、家具のように簡単に買い換える商品ではありません。
お求めになるにしても、余り派手で珍奇なデザインのお仏壇は避けた方が良いでしょう。
 それよりも造りが堅牢で、デザインも地味で飽きの来ない仏壇を選びたいものです。

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