仏像について

仏像について

仏像について ネパール南部、インドとの国境に近いルンビニで、シァーク族の王子として生まれたお釈迦様は、お妃も迎えましたが、世の無常を感じられ、出家してバラモン教の僧侶として修行を積まれました。
バラモン教は現在のインドのヒンズー教と同種の多神教であり、破壊の神様や創造の神を始めとし、生死や諸々の自然現象などを司る多数の神が存在するとされていました。
お釈迦様はこの様な多くの矛盾する神々が存在する事はあり得ないと考えられ、神様の姿を拝む事(偶像崇拝)すら禁じられました。

お釈迦様の遺言により、没後、ご遺体は荼毘に付され、お釈迦様の教えを篤く信じた八つの国の国王に分骨埋葬され、仏教徒は専ら仏舎利(ぶっしゃり:お釈迦様の遺骨)を礼拝していました。
その一つに土饅頭型のサンチーの塔があり、又、お釈迦様が悟りを開かれた聖地、ブダガヤにも巨大な舎利塔(しゃりとう)が造られ、日本では、五重塔や三重塔が造られています。
お釈迦様はご自分の姿も偶像(仏像)として礼拝する事を禁じられましたので、お釈迦様の没後、凡そ五百年間は仏像はなく、礼拝の対象は仏舎利を祀る舎利塔でした。

初めて造られたと言われるお釈迦様の立像が、インド・サルナートの美術館に保存されております。
紀元1世紀頃の石像で、2m程の立像です。
更に円形の天蓋なども残っていますが、我々が通常見る釈迦如来像とは異なり、ギリシャ彫刻に近いお姿で、髪も西洋人のような形で、西インド(今のパキスタン)地方で造られた「ガンダーラ仏」です。

同じサルナート美術館には、お釈迦様の座像が安置されています。
螺髪(縮れ髪)で、豊満且つ崇高なお姿は、北インドで造られた「マトウラ仏」の最高傑作と言われています。
円形の光背があり、台座の下には糸を紡いでいる人の姿が彫られています。
このように釈尊の教えを理想化した姿として表現したのが仏像で、「仏舎利」に対し「理想仏」とも言われています。

仏像も当初はお釈迦様だけでしたが,その後仏教が広まる過程で、古代インドの世界観やヒンズー教(多神教)の思想も取り入れて膨大な仏像が造られ、更に中国の世界観や信仰なども取り入れ、数知れない仏像が造られるようになりました。
このような仏教を「大乗仏教」と言い、釈尊像と仏舎利のみを祀る、タイやビルマなどの仏教を「小乗仏教」と言います。

実際にお仏壇に祀られるご本尊は、釈迦如来や阿弥陀如来・薬師如来などの『如来像』が最も多く、これらの如来像には左右に脇侍仏があり、「釈迦如来には文殊・普賢菩薩」「阿弥陀如来には観音・勢至菩薩」「薬師如来には日光・月光菩薩」などの『菩薩像』が祀られてます。
菩薩像も数え切れない程ありますが、著名な仏像としては、観世音菩薩・弥勒菩薩・地蔵菩薩・虚空像菩薩などがあり、最も多く信仰を集めたのが観世音菩薩で、聖観世音菩薩の外に、十一面観音・千手観音などが有名です。

更に、「天部の仏像」として、弁財天・梵天・帝釈天・技芸天・吉祥天・四天王(持国天・広目天・増長天・多聞天)などが有名ですが、お仏壇に祀られることはありません。
むしろ、宗派の開祖や開山像を掛軸にして、本尊の両横に祀る場合が多いです。

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